掲載:2016.05.07)資格がなくても始められる介護職とは。
■無資格から始める介護職■
介護業界には、資格が無ければできない仕事と、資格が無くてもできる仕事の2種類が存在します。
今回は「資格がなくてもできる仕事」に焦点をあてたいと思います。
資格がなくてもできる介護の仕事には、特別養護老人ホームや介護老人保健施設での「施設」での介護の現場と、デイサービスやデイケアなどの「在宅・通所」での介護の現場です。
それぞれ2つの現場は、あくまで介護保険法に基づき、“資格がなくても就業ができる”とされています。また近年、施設介護の現場では無資格・未経験の職員を施設介護の現場に溶け込みやすくするための活動に注力する施設も増えてきました。具体的には、実際の就業前に、初任者研修修了者(旧ヘルパー2級)を養成し、実践をさせるという流れです。
少し横道にそれますが、「トライヤル雇用」という制度があります。ハローワークが紹介する労働者を介護施設が短期間(原則として3か月間)パートとして雇用し、それぞれが適性や職場環境などについて確認したうえで正社員として雇用する制度です。この「トライヤル雇用」という制度の場合には、無資格者でも採用される可能性が高いのが特徴です。無資格で介護を始める場合には、この「トライヤル雇用」に応募するのが、近道の一つかもしれません。
本題に戻ります。無資格で介護を始める場合、デイサービスやデイケアの在宅介護現場から始めるのが良いでしょう。
その理由として、①介護度の低い高齢者を担当するできる可能性が高い。②同じフロアーで、先輩職員のフォローを受けることができる。③日勤帯(8:30~17:30や9:00~18:00)で安定的な勤務をすることができる。が上げられます。
一方でデイサービスやデイケアは、レクレーションという独自な業務があります。
デイサービスやデイケアは日中の6~7時間滞在してもらうため、通所高齢者に楽しんでもらうための活動がレクレーションです。結果として、脳の活性化や認知症予防などの効果が得られることがありますが、このレクレーションを担当するのは非常に難易度が高いお仕事です。
個別的なレクレーションは難しくありませんが、集団で行うレクレーションの司会は以外に難しいものがあります。しかし、これもれっきとした介護業務のひとつであり、利用者様が楽しんでくれている姿を見ると、とてもやりがいを感じることができる業務の一つです。
人前で話す事や、レクレーションが苦手と感じる方は、上記のデイサービスやデイケアの在宅介護の利点を捨ててでも、すぐに特別養護老人ホームや介護老人保健施設の施設介護に飛び込むことをお勧めします。