掲載:2016.07.02)介護施設を知るシリーズ② ~有料老人ホームとは?~
有料老人ホームは3種類あり、『健康型有料老人ホーム』・『住宅型有料老人ホーム』・『介護付き有料老人ホーム』というものに分けることができます。
それらは、各々に特徴があり、就職や転職を考えている場合は、各々の業務内容や比率の違いを事前に理解することも大切です。
◆3種類の違い
先ず、最も分かりやすのが『健康型』。文字の通り健康な人を対象にしており、要介護状態になると退所となる場合があります。
『住宅型』と『介護付き』は、両方要介護状態でも入居は出来ますが、その違いは、『介護付き』は名前通り“介護付き”のため【特定施設入居者生活介護】の認可を得る必要があるのに対し、『住宅型』は必ずしも【特定施設入居者生活介護】の認可を得る必要がありません。
この聞きなれない【特定施設入居者生活介護】とは、サービスの区分のことであり、特定施設に入居している人に対して“日常生活上の必要な部分に対して介護支援を行いますよ”というものであり、特定施設を運営し提供した介護支援に対して介護保険者に保険請求しても良いですよという認可のことです。
この認可を得ているという事は、その「ホームの職員から」介護を受け、認可を得ている為介護に係る費用も介護保険の自己負担分が家賃などを合わせた月額利用料に含まれているという事です。
対して『住宅型』は、上記の通り運営に際しこの認可が必要ありません。では、介護が必要になったらどうするのでしょうか。
老人ホームの分類は特定施設と呼ばれていますが、実は施設ではなく在宅の扱いです。この為、訪問介護や訪問入浴等の訪問系と通所介護などの居宅サービス事業者とは別に契約し“介護は居宅サービス事業者から”受けるのです。この為、老人ホームの方に掛かる費用とは別に居宅サービス事業者にも支払いが発生します。
『住宅型』で気を付けなければならない事は、居宅サービスは保険利用の限度が定められている為、多用が過ぎると費用が高額になってしまうという事です。逆に言えばある程度自由にサービスを組み込めるメリットもあります。
これら3種類の有料老人ホームの特徴を理解した上で、介護職員として働くことにより、今までとは違う角度(利用者)から、介護サービスについても理解できるのではないでしょうか。