掲載:2016.12.17)【介護のお仕事 ~スキル編~】認知症で暴力、暴言がある方への対応方法
認知症の方と関わる中で、暴力や暴言がある方と関わる機会があります。
身体が大きく力のある男性の場合は特に、関わりをためらう事もあるでしょう。
ここでは、暴力や暴言のある方への対応方法をご紹介したいと思います。
◆なぜ暴力や暴言が出るのかを確認しましょう
暴力や暴言が出る原因として、大きく分けて三つの要素があります。
一つは脳の損傷や委縮などによる病気が関連している場合。二つ目は、介護する側の不適切な対応により起こるもの。三つ目は、その方の生活リズムが崩れている場合などが考えられます。
そのような点を踏まえ、何が原因となっているのか、関わる中で観察したり、情報を収集し、原因をまずはさがしましょう。
◆色々な人の関わりや介助方法を試みてみましょう
健康な人でも、眠たい時に何かを指示されたりすると、気分が悪いかと思います。自分のペースは無視され、色々な事(介護現場では更衣や食事、入浴等)をされる事は良い気はしないでしょう。
どのような場合でも、ご利用者の意志を尊重する事が大切です。この事はどのようなご利用者でも言える共通の事だと思われます。ですが、普段知らず知らずの内に、介護者のペースにご利用者を合わせる事が多い現状にある事も事実です。
日々の業務スケジュールに追われ、実際には簡単なようでなかなか出来にくいかも知れませんが、「ご利用者の意志を尊重する」という気持ちを持ち続けているのといないのとでは、全く関わり方が違ってくる事でしょう。それにより、ご利用者からの信頼も変わってきます。
何人かの介護者が関わる中で、不思議と「この人には暴力や暴言が無い」という職員が出てくるのでは無いでしょうか。ただ単にご利用者の好き嫌いもあるかと思いますが、上手く関わる事が出来ているから、ご利用者に受け入れてもらえる場合もあるでしょう。上手く関わる事が出来ている職員の真似をしてみたり、上手くいった介助方法等も職員で検討します。また、調子の良い時間帯等もあるかも知れませんので、その辺りも注意深く観察しましょう。
◆時には薬等の医療的な処置が必要な場合も
上記では、介護者との関わり方、気持ちの寄り添い方について挙げましたが、病気によって引き起こしている場合に関しては、医師に相談し、薬を処方してもらうのも一つの有効な方法でしょう。
極力、関わり方で改善する方が良いかと思いますが、暴言や暴力の為、食事や排せつ等の様々な事に拒否があり、介入する事が出来ない状態や、興奮状態が続いてしまえば、生活や命に関わる場合があるかも知れません。状況を観て、医師に相談する等してみましょう。
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