掲載:2017.01.14)地域に根差す【介護施設】を目指す意味
介護施設の課題としては地域に根差す施設にならなければならないというものがあります。
しかし、現状としてはその取り組みをしている施設、全くしていない施設、しているがうまく根付かない施設など様々な施設があります。
では、なぜ介護施設は地域に根付いたものを目指さなければならないのか、その理由についてご紹介していきます。
◆介護施設は隔離された施設であった
介護施設はもともと姥捨て山といわれているように、社会から隔離された施設でした。しかし、介護保険法が出来てからは、地域と密着した施設を目指すようになり、さらに「地域包括ケアシステム」では根差した施設を求められるようになりました。
その理由としては、介護施設も地域の資源として認められたからです。高齢者が隔離される施設ではなく、介護が必要になれば誰しもが入れる施設、自宅で住めなくなっても介護施設があるという安心感を与えれる役割である必要があります。
そのため、介護施設では地域に根付いたものが必要になってくるのです。
◆どうやって根付かせれば良いのか
とはいえ介護施設の中にはなかなか地域に根付けない施設も多いのです。まず、地域住民に対して、開かれた施設だということを認識してもらう必要があります。
介護施設はどうしても閉鎖的なイメージを持たれやすいですので、地域住民向けに広報を作ることも大切ですし、夏祭りなどで施設を開放して施設を見てもらうことや地域イベントへの参加なども有効な方法のひとつです。
また、介護施設の中には方針としてあえて閉鎖的に運営をしているところもありますが、そうなる理由としては金銭的な問題、人員的な問題など様々な問題があります。しかし、実際にこれらを実施してみると意外なほど金銭面や人員的な負担がかからないのが現状です。
その理由として、次にあげる事柄があります。
◆地域住民が助けてくれる
地域に根付いた介護施設を展開していくと、自然と地域住民が助けてくれるようになります。例えば、見守りボランティアを連れてきてくれたり、ボランティアがレクリエーションをしてくれたり、中にはボランティアの紹介で入居者が入居したりなどがあります。
地域ケアシステムではボランティアが重要なカギとなっていますが、介護施設にとってもボランティアの存在は人件費の抑制にもつながりますし、口コミが広がることによって施設の良さが生まれることもあります。
こういったように、地域に根差すのは非常に大切なことでありますし、根差す意味もありますので、介護施設で働いている方はそういったことを意識付けておくことが必要になってきます。
【予告】次回のコラムは、「地域包括ケア」について取り上げていきます。
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