掲載:2017.02.04)地域包括ケアシステムにおける【介護施設】の役割
介護施設は特別養護老人ホームや老人保健施設などがありますが、地域包括ケアシステムでは重要な役割を担っています。
介護施設の役割とはどのようなものがあるのでしょうか?
◆介護が必要な方の最期の住まい
地域包括ケアシステムでは、自宅で過ごすことや、自宅で最期を迎えることを推奨していますが高齢者の中にはどうしても自宅で過ごすことが難しくなる人もいます。自宅で生活することが難しくなった場合は最期の受け皿として、特別養護老人ホームがあります。
特別養護老人ホームは、介護が必要な方に対して介護を提供する場所ですので、生活に問題がある方でも問題なく入居することができますし、費用も所得に応じて変化しているため、金銭的な面で比較的問題はありません。
しかし、特別養護老人ホームの問題点として、入居できる定員があるため、受け入れの難しさが挙げられます。
◆老人保健施設の役割
老人保健施設は、病院と自宅をつなぐ役割を期待されています。入院をして身体機能が低下、そのまま自宅に帰るのが不安な方に対してリハビリなどのサービスを提供している施設です。
また、それ以外にも自宅に住んでいるが、集中してリハビリを行いたい方や、医療的な処置が必要な方も利用することができます。
老人保健施設は短期で入所すること推奨されており、おおよそ3か月から6か月間で退去しないといけなくなってしまいます。そのため、いずれは退去しないといけませんので、不安なまま自宅に帰るということも少なくありません。
また、老人保健施設も特別養護老人ホームのように入居定員がありますので、定員がいっぱいの場合は、入居できませんので注意しておきましょう。
◆施設を頼りにしないシステム
地域包括ケアシステムでの介護施設は、中心的な存在ではありません。自宅を中心とした地域包括ケアシステムには介護施設は入っておらず、病院と同様に施設としての立ち位置になります。
しかし、その役割は非常に重要なものとなっており、自宅で生活することができない最後の受け皿となります。
また、近年では介護施設は地域のなじみのある施設として期待されており、ボランティアの活用、施設の空きスペースを生かした地域住民の交流を期待されるなど、その役割はますます多様化し、重要視されています。
【予告】次回は、『地域包括ケアシステムでの病院の役割』をお届けします。
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