掲載:2017.02.25)地域包括ケアシステムの鍵とは?
地域包括ケアシステムでは様々な機関が協力をしあって、地域に住む高齢者を支援していきますが、その中でもボランティアは非常に重要な役割を担っていることが分かります。
ボランティアが地域包括ケアシステムで鍵となる理由や、その役割についてご紹介していきます。
◆自治体の財政問題
地域包括ケアシステムが行われる理由として挙げられるのが、社会保障や社会保険料の圧縮があります。高齢者が増加してきて、増加の一途をたどる保険料を圧縮するために地域包括ケアシステムがあります。
例えば、病院から退院をしてきて介護が必要な状態で生活をしないといけない場合は、訪問介護などの在宅サービスを使うことになります。しかし、介護サービスではある程度の生活の支援はできても、24時間365日の介護を行うことは非常に難しくなってしまうのです。だからといって、施設に入所するしか選択肢がなくなってしまいますと保険証の圧縮ができません。
また、保険料を使わずに介護サービスなどを受けることは可能ですが、それほど高所得の高齢者も珍しく実際問題としては現実的ではありません。
そのため、ボランティアが重要になるのです。
◆ボランティアが高齢者の生活をサポートする
介護保険で行われるサービスは、限定的であり、時間や行うことにも制限があります。その隙間をボランティアが埋めていくことが大切になります。例えば、訪問介護ではできない、部屋の大掃除、ペットの散歩などはボランティアが行うことが望まれています。
その人の生活をより自立したものにしていくために、ボランティアが必要になってくると考えられています。
◆人員の確保が重要になってくる
ボランティアは無償で働くことになりますので、人員を確保することが課題として挙げられていきます。無償ですので、なかなか人が集まりにくくなっているのが現状ですので、自治体によっては低額であるが賃金を支払って募集をしているとこともあります。
また、ボランティアとして期待されているのは65歳以上の高齢者であり、高齢者が高齢者を支える地域が最も現実的になっています。また、年齢が近いとそれだけサービスを受ける側も安心して利用ができるという配慮もあり、働いていない方がほとんどですので人員も確保できやすい理由から期待をされているのです。
地域包括ケアシステムには専門職が多数関わることになりますが、専門職の隙間を埋めていく、専門職よりより身近な位置での働きを期待されているのがボランティアになっています。
数週間にわたり「地域包括ケア」についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
これからの社会の在り方や生活スタイルによって変化を遂げる介護のシステム。
地域で連携をとりながら高齢者をサポートする時代が、もう既にはじまっています。
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