掲載:2016.04.30介護職におけるキャリアアップとは。
■介護職のキャリアアップについて考える■
介護職におけるキャリアアップの方法は3種類あります。
まず一つ目は【仕事の内容を深化させていく方法】です。例えば、ユニットリーダーや介護主任、介護課長というように、役職についていく方法です。まずはおひとりおひとりの介護を介護主任等が作った計画に基づいて、実際に行うポジションからスタートします。その後、介護計画を作成したり、高齢者の家族と打ち合わせを行ったり、更には介護職員の人事管理を行うような難しい仕事を任せてもらえるようになります。入居審査や施設の運営に係る重要なお仕事をするようになることが最終ゴールであり、目指すところは施設長ポストになります。
そして二つ目が、【資格を取得し専門職が行うポジションにつく方法】です。
介護業務を経験して3年経つと、国家資格である介護福祉士の受験資格を得ることができます。その試験に合格すると、介護福祉士として訪問介護のサービス提供責任者や通所介護の生活相談員などの専門職ポジションに就くことができるようになり、仕事の幅を広げることが可能になります。また更に介護業務を5年経験すると、介護支援専門員の受験資格を得て、合格すると介護支援専門員(ケアマネージャー)として仕事をすることができます。俗にいう“ケアマネージャー”とは高齢者が生活に困らないよう、介護保険の給付管理はもとより、地域資源と介護保険をベストな状態で組み合わせながら、よりよい在宅生活が送れるように計画を立てる職業であり、介護ヘルパーの次にステップアップしたいという方が望む職業でもあります。
最後は、介護職としてのキャリアアップとは呼べないかもしれませんが、医療処置ができる【看護師として働く方法】です。
介護職の現場で見かける、高齢者が息苦しく感じている時に「痰の吸引ができたら」というやりきれない思いです。それが次第に医療措置さえできればと考えるようになります。また様々な病気に接し、もっと医療知識を覚えたい、処置をしてあげたいと考え看護師を目指す方は少なくありません。准看護師の学校に行くにしても2年の時間と授業料や生活費の工面によるお金、そして労力がかかり、決して楽な道のりではありませんが、この上ない達成感と確実なキャリアアップは得られます。

以上のように介護職として、自分がどの道があっているのか、働きながら考える事ができ、一生モノの職を手に入れるというのも介護業界に入る大きなメリットだと思います。
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一方で、夜勤は夜勤手当がもらえ、1回の勤務で、2日分の時間を働く勤務シフトもあるため、金銭的な理由や時間を有効活用したいと望む介護職員がいるのも事実です。夜勤専従(やきんせんじゅう)という介護業界の言葉がありますが、介護業界に長く従事するベテランがこの夜勤専従、通称「夜専(やせん)」を好む傾向にあります。
また一般的に「介護業界は景気に反比例する」と言われています。日本の景気がよくなれば、介護業界以外の仕事に職員を取られてしまい、人手不足になり、人材募集費の経費がかかり、人件費が高くなります。結果として、介護施設の業績は悪化します。逆に、日本の景気が悪くなると、介護業界以外の仕事がなくなり、人手不足が解決し、人材募集費などの経費もかからず、安い人件費でも職員の採用ができるようになります。2016年4月現在は不安定な要素はありますが、まだ日本の景気は良いと判断されるでしょう。そのため、介護施設の人員は不足している状態が続いていると言えるでしょう。
今回は、介護職の求人を見るうえで押さえておくべきポイントをご紹介いたします。
最後に、求人情報・面接では、実際の介護施設(会社)の実状はわからないということをお伝えしたいと思います。採用を行いリーダーや本部の職員と、一緒に働く現場の職員は異なります。そのため、筆者は一度体験業務をしてみることをお勧めしています。お金をもらえる体験であろうと、お金をもらえない体験であろうと、大きなミスマッチですぐに退職になることを思うと、お金がもらえなくても、就職前には是非一度職場体験をして頂きたいと思います。8時間働いてみて、本当の現場の姿が見抜けなければそれは不運です。良くない職場を体験をしてみればすぐにわかるはずです。


